イントロダクション:日本の「道」を、あなたのホテルにしよう
こんにちは!Tokyo Insider Guide編集長のKenです。
「決まったルートじゃつまらない」「もっと日本の隅々まで、自分のペースで旅してみたい」
そんな冒険心を持つあなたに、僕が最高の旅の形を提案します。
日本のキャンピングカー旅行は、単なる移動手段ではありません。それは「動くホテル」であり、あなたを日本の絶景の真ん中へと連れて行ってくれる「魔法の家」なんです。
この記事を読めば、免許のことから、夜を過ごす場所、そして最高の旅の作り方まで、日本でのキャンピングカー旅行の全てが分かります。さあ、まだ誰も知らない日本を探す旅に出かけましょう!
なぜ今、日本でキャンピングカー旅行なのか?3つの魅力
① 圧倒的な自由度
チェックインの時間を気にする必要はありません。気に入った場所にもう一泊、なんてことも思いのまま。あなたの気分が、その日のルートを決めます。
② 絶景を独り占め
富士山の麓で目覚め、満点の星空の下で眠る。ホテルからは決して見られない景色が、あなたの部屋の窓からの景色になります。
③ 日本の「日常」に触れる旅
途中の「道の駅」や地元のスーパーで新鮮な食材を買い、温泉(日帰り入浴)に立ち寄る。観光地だけではない、日本のリアルな日常に深く入り込めるのが、キャンピングカー旅行の醍醐味です。
【最重要】日本で運転するための基本ルール
ここが一番大切なポイントです。しっかり確認してください。
国際運転免許証
あなたの国で発行された、ジュネーブ条約に基づく「国際運転免許証(IDP)」が必須です。出発前に、必ず取得してください。(※台湾、ドイツなど一部の国の免許証は、その日本語翻訳でも運転可能です)
交通ルール
日本は左側通行です。また、標識「止まれ」での一時停止は、海外の旅行者が最も違反しやすいポイントなので、特に注意してください。
車のサイズ感
日本の道、特に地方や市街地の道は、あなたが想像するよりも狭いことが多いです。初心者には、ハイエースなどをベースにした、比較的コンパクトな「バンコン」と呼ばれるタイプのキャンピングカーを強くおすすめします。

ステップ・バイ・ステップ:予約から返却までの完全ガイド
ステップ1:レンタル会社を選ぶ
まずは、外国語対応がしっかりしているレンタル会社を選びましょう。
- 全国展開: Japan C.R.C.(成田・都内に事業所あり)
- 成田空港: VANTECH RENT A CAR、Travellers Autobarn Japan
- 羽田空港: TOKYO RV CAMPERS
やり取りに自信がある人は、一括検索サイトやカーシェアサイトを利用するのもいいかもしれません。
ステップ2:車種と装備を選ぶ
利用人数に合わせて車種を選びます。車内で快適に過ごしたいなら、エアコンや調理設備(シンクやコンロ)が付いているモデルがおすすめです。寝具や調理器具がレンタル可能かも必ず確認しましょう。

ステップ3:予約と手続き
ほとんどの会社がWebサイトで予約できます。必要な書類は「パスポート」「自国の運転免許証」「国際運転免許証(IDP)」の3点セットです。
ステップ4:出発日の受け取りと説明
出発日には、スタッフから車の使い方(水道、電気、暖房、トイレの処理方法など)について、30分〜1時間ほど詳しい説明があります。分からないことは、ここで全て質問してください。
ステップ5:返却
日本のルールとして、レンタカーはガソリンを満タンにして返すのが基本です。また、車内で出たゴミは、自分で責任を持って処理しましょう。
どこで寝る?日本の車中泊スポット徹底ガイド
キャンピングカーでどこに泊まるかは、旅の快適さを左右する重要なポイント。僕がおすすめする日本の代表的な車中泊スポットを紹介します。
① 道の駅:手軽さが魅力だが、ルール厳守
24時間利用可能な清潔なトイレと広い駐車場があり、日本のドライバーにとってオアシスのような場所です。ただし、ここは「道の駅」であり、あくまで「仮眠」のための休憩施設です。車外にテーブルや椅子を広げる、長期間滞在するといったキャンプ行為は絶対にやめましょう。

② オートキャンプ場:設備の充実が魅力
「オートキャンプ場」は、キャンプを楽しむための施設なので、車外でBBQなどを楽しめます。AC電源サイトがある場所も多く、バッテリーを気にせず電気を使えるのが大きなメリット。利用には予約と料金が必要です。
③ RVパーク:電源付きで快適な「公認」車中泊スポット
「RVパーク」は、「道の駅」と「オートキャンプ場」の“良いとこ取り”をしたようなキャンピングカー旅行者のために作られた快適な拠点です。100V電源設備があり、ゴミ処理を引き受けてくれる場所も多くあります。こちらも利用には予約と料金が必要です。
④ どうやって探す?おすすめのWebサイト
外国語対応した検索サイトが少ないため、GooleMapで行きたい場所周辺でMichinoeki、RVparkを検索するのが最も確実です。
ブラウザの翻訳機能を活用すれば、専門のWebサイトも非常に便利です。
予算はどれくらい?リアルな費用感
キャンピングカーの旅に、一体いくらかかるのか。リアルな費用感を掴んでおきましょう。
- レンタル料金: 車種やシーズンによりますが、1日あたり15,000円〜30,000円が目安です。
- ガソリン代: 日本のガソリン価格は1リットル170円前後(2025年時点)。キャンピングカーの燃費は良くないので、予算に余裕を見ておきましょう。
- 高速道路料金: 日本の高速道路は有料です。長距離を走るなら、訪日外国人向けの高速道路乗り放題パス「Japan Expressway Pass (JEP)」をレンタル会社で申し込めないか確認してみましょう。
- その他: RVパークやキャンプ場の利用料(1泊3,000円〜6,000円)、食費、日帰り温泉の入浴料(1回800円〜1,500円)などが必要になります。
Kenのおすすめ!東京発・期間別モデルコース
初めての土地でルートを考えるのは大変ですよね。そこで、僕が考えた東京発のおすすめコースを参考にしてみてください!
【短期】3泊4日:週末+αで楽しむ凝縮体験コース
- 案A:絶景と温泉の王道『富士山・箱根ゴールデンルート』
日本の象徴である富士山を眺めながら湖畔で一泊し、温泉地・箱根でリラックスする鉄板コース。

Google Map用おすすめ検索キーワード |
富士五湖 キャンプ場, 箱根 日帰り温泉 |
- 案B:海とグルメの半島巡り『伊豆半島ぐるっと一周ルート』
美しい海岸線をドライブし、新鮮な海の幸に舌鼓。変化に富んだ景色とグルメを両方楽しみたい人におすすめです。
Google Map用おすすめ検索キーワード |
伊豆 海鮮丼, 西伊豆 夕日スポット |
【中期】7泊8日:少し足を延ばして日本の奥深さに触れるコース
- 案A:日本の屋根を走る『信州アルプスと城下町ルート』
東京から国宝・松本城へ。上高地や飛騨高山など、標高3,000m級の山々の絶景と、歴史的な町並みを巡る壮大なドライブコースです。

Google Map用おすすめ検索キーワード |
松本城 駐車場, 上高地, 飛騨高山, 白川郷 |
- 案B:みちのくの自然と秘湯『東北・感動絶景ルート』
都会の喧騒を離れ、福島の磐梯吾妻スカイラインや山形の蔵王など、東北地方の雄大な自然と秘湯を巡る癒やしの旅。
Google Map用おすすめ検索キーワード |
磐梯吾真スカイライン 不動沢橋, 銀山温泉 駐車場,小岩井農場 |
【長期】14泊以上:一生モノの思い出を作る大冒険コース
- 案A:北の大地を駆け巡る『東北&北海道一周ルート』(夏限定)
青森からフェリーで北海道へ渡り、広大な大地を走る爽快感は忘れられない体験になります。

Google Map用おすすめ検索キーワード |
青森港フェリーターミナル, 富良野 ラベンダー畑,噴火湾パノラマパーク,摩周湖,屈斜路湖,阿寒湖,日本最北端 |
- 案B:文化と自然を大横断『西日本横断ルート』
東京から京都・奈良、四国、そして九州へ。日本の多様性をすべて味わい尽くす壮大な旅。帰りはキャンピングカーの「乗り捨てプラン」の利用が賢い選択です。
Google Map用おすすめ検索キーワード |
四万十川 沈下橋, 阿蘇山 草千里ヶ浜,長崎 出島,嚴島神社 |
【新規】よくある質問(FAQ)
Q. お風呂は毎日どうすればいい?
A. 「日帰り温泉」や「スーパー銭湯」が日本全国にあります。多くの日本人が利用する、清潔で快適な施設です。
Q. 車内のWi-Fiや電源はどうなってる?
A. キャンピングカー自体にWi-Fiはありません。自分でポケットWi-Fiをレンタルするのが最も確実です。電源は「サブバッテリー」を搭載していますが、容量に限りがあります。
Q. ゴミの処理はどうすればいい?
A. 最も重要なルールの1つです。車内で出た生活ゴミは、必ず自分で持ち帰るのが基本です。道の駅やコンビニのゴミ箱には絶対に捨てないでください。
Q. 冬でもキャンピングカー旅行はできる?
A. 可能です。多くのキャンピングカーには強力な暖房「FFヒーター」が装備されています。雪道を走る可能性がある場合は、必ず「スタッドレスタイヤ」装着車をレンタルしてください。
Kenからの最後のアドバイス:失敗しない旅で、最高の思い出を
初めてのキャンピングカー旅行を成功させる一番のコツは、「欲張りすぎないこと」です。移動時間を多めに見積もり、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
計画通りにいかないことや、少しの不便さ。それさえも「冒険のスパイス」として楽しむくらいの気持ちでいれば、あなたのキャンピングカー旅行は、きっと人生で最も自由で、最も記憶に残る旅になるはずです。
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