イントロダクション:都会のオアシスの「今」を知りたくて
こんにちは!Tokyo Insider Guide編集長のKenです。
「渋谷から電車で約20分。東京23区で唯一の渓谷があり、そこは力強いパワースポットでもある」…僕もずっと気になっていた場所、それが「等々力渓谷(とどろきけいこく)」です。
現在、台風被害の復旧工事で大部分が閉鎖されている、という情報も耳にしていました。だからこそ、「今、訪れるとどう見えるんだろう?」という好奇心を胸に、先日、実際に自分の足で歩いてみることにしました。今回はそのリアルな体験をレポートします。
まずは渓谷の上の「等々力不動尊」へ
等々力駅から歩いて数分、まず僕が向かったのは、渓谷を見下ろす高台に鎮座する「等々力不動尊」です。ここは古くから信仰を集めるパワースポットとして知られています。

境内は驚くほど静かで、都心にいることを忘れさせてくれる清らかな空気に満ちていました。まずは本堂で静かに手を合わせ、心を落ち着けます。

そして、参拝の証として、御朱印をいただいてきました。力強い筆致で書かれた御朱印を手にすると、なんだか心が洗われ、力が湧いてくるような気がします。これこそが、御朱印集めの醍醐味ですね。

いざ渓谷へ。そして知る、現実。
お参りを終え、いよいよ渓谷へと続く階段を下りていきました。階段を下りるにつれて、街の音が遠ざかり、ひんやりとした土と緑の香りが濃くなっていきます。数分前まで都会にいたのが嘘のようです。

しかし、残念ながら遊歩道の大部分は、現在も閉鎖されていました。川のせせらぎを聞きながら奥まで散策することを楽しみしていたので、正直、少しがっかりした気持ちになったのは事実です。

それでも、訪れる価値はあったか?
では、がっかりしただけで終わったのか?答えは「NO」です。
閉鎖されているとはいえ、渓谷の入口付近や、不動尊の真下のエリアだけでも、その美しさの片鱗を十分に感じることができました。頭上を覆う深い緑、苔むした岩肌、そして心地よい川の音…。

そして嬉しい発見もありました。遊歩道の途中にある甘味処「雪月花(せつげっか)」は営業していたのです。川のせせらぎを聞きながらお茶をすれば、散策できる距離が短くても、十分にリフレッシュできるはずです。ほんの数十メートル歩けるだけでも、「ああ、ここは本当に東京の真ん中なのか」と驚かされる、特別な空間であることは間違いありません。
長い散策はできませんが、都会の喧騒からほんの15分でも逃れて、静かに深呼吸をする。それだけでも、ここを訪れる価値は十分にある、と僕は感じました。
Kenからの最後のアドバイス
もしあなたが「長いハイキング」を求めているなら、今は等々力渓谷を訪れるべきではありません。しかし、「都会の真ん中で、ほんの少しだけでも自然に触れて心をリセットしたい」と思っているなら、話は別です。
等々力不動尊でのお参りと、渓谷の入口での森林浴。そして「雪月花」での休憩。この3つをセットで体験するショートトリップとしてなら、今でも十分に楽しめる、価値のある場所だと僕は思います。一日も早い全区間の復旧を心から願いつつ、またその日が来たら、必ず再訪したいです。
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